「在庫の数を数えて記録する」をAIに移しても、差異の原因調査は人に残ります。ここを任せると事故になります。何が残るのかを整理しました。
人に残る仕事
差異の原因調査です。この作業は判断が中心なので、任せられるのは材料を並べるところまでです。決めるのは人です。
| 分類 | 在庫・発注当サイト整理 |
|---|---|
| いまのやり方 | 現物を数えて入力当サイト整理 |
| 移したあとのやり方 | 読み取らせて突き合わせる当サイト整理 |
| 人に残る仕事 | 差異の原因調査当サイト判断 |
| 削れる時間の目安 | 40%当サイト試算 |
| 移すのにかかる日数 | 10日当サイト試算 |
| 移し方 | 判断は人が残す当サイト判断 |
| この表の数字について | 削れる時間は、任せられる範囲(下書きだけか、手順ごとか、判断は人に残すか)から当サイトが見積もった目安です。移すのにかかる日数は「試しに1件やってみるところまで」と定義しています。どちらも作業量と慣れによって変わります。移す前に、いまのやり方を1回ぶん測ってください。 |
任せると何が起きるか
読み取りの精度が場所によって変わり、信用できなくなる
これは道具の性能の問題ではありません。差異の原因調査に必要な情報が、そもそも渡されていないからです。渡せない情報がある以上、ここは人が持つしかありません。
残る仕事をどう軽くするか
減らせないなら、やりやすくします。読み取らせて突き合わせる形にすると、人が見るのは出てきたものだけになります。それでも60%は残ります。在庫・発注のなかでは残るほうです。
在庫・発注のなかでの効き方
在庫・発注に入る6件を、削れる時間の大きい順に並べました。「在庫の数を数えて記録する」は4番目です。手をつける順は、この並びで決めてください。
| 位置 | 作業 | 削れる時間 | 移す日数 |
|---|---|---|---|
| いちばん効く | 発注の内容を確かめる | 55% | 7日 |
| まんなか | 在庫の数を数えて記録する | 40% | 10日 |
| いちばん効かない | 棚卸しの差異を調べる | 40% | 10日 |
「在庫の数を数えて記録する」を移さないほうがよい場合
品目が少ない場合は、いまのやり方のままで構いません。移すのに10日かかって、削れるのは40%です。もともとの作業量が少なければ、移す手間を回収できません。
この作業は判断が中心です。差異の原因調査は人に残ります。全部を任せるつもりで移すと、間違ったまま進む事故が起きます。
同じ在庫・発注なら、発注の内容を確かめるのほうが効きます(55%削減・7日)。先に移すならそちらです。
在庫・発注のほかの作業
- 発注の内容を確かめる(55%削減・7日)
- 在庫の発注量を決める(40%削減・10日)
- 発注のタイミングを決める(50%削減・7日)
- 仕入先を比べる(45%削減・7日)
- 棚卸しの差異を調べる(40%削減・10日)
よくある質問
ここでよく聞かれる2つです。どちらも条件で決まるので、当てはまるかどうかで判断してください。
慣れれば任せられますか?
慣れで変わるのは渡し方です。差異の原因調査そのものは、渡す情報が増えないかぎり任せられません。
人が見る工程を省いてよいですか?
省くと読み取りの精度が場所によって変わり、信用できなくなる状態が、誰にも気づかれずに続きます。省くなら、あとで気づく仕組みを別に作ってください。
次にやること
3つあります。上から順にやってください。
- いまのやり方を1回ぶん測る
何分かかって、何回やり直したかを控えてください。測らずに移すと、効果を聞かれたときに答えられません。ここの40%は目安で、あなたの現場の数字ではありません。 - 1件だけ試す
読み取らせて突き合わせる形で1件やってみてください。10日で試せます。全部を切り替えると、合わなかったときに戻す先がなくなります。 - 人に残る仕事を決める
差異の原因調査は残ります。誰がやるかを決めずに移すと、抜け落ちたまま流れます。
在庫・発注はどこまで任せられるか
在庫・発注に入る6件を、任せられる範囲で数えました。在庫の数を数えて記録するを移すかどうかの材料になります。
下書きを任せられるもの
6件のうち0件です。出てきたものを人が直す形なので、事故が起きにくいです。在庫の数を数えて記録するはここには入りません。
手順ごと移せるもの
6件のうち3件です。例外に当たったときの判断は残ります。
判断が人に残るもの
6件のうち3件です。任せられるのは材料を並べるところまでです。在庫の数を数えて記録するはここです。全部を任せるつもりで移すと、間違ったまま進みます。
この記事で使っている言葉
この記事には、当サイトが決めた言い方が3つ出てきます。移すかどうかの判断に関わるので、意味を先に書きます。削れる時間と移す日数は当サイトの見積もりで、作業量と慣れによって変わります。
移し方(判断は人が残す)
判断が中心なので、任せられるのは材料を並べるところまでです。決めるのは人です。判定は「どこまでを機械に渡せるか」で分けています。
削れる時間(40%)
手を動かす部分が減る割合です。差異の原因調査は人に残るので、60%より下には行きません。確認と手直しの時間まで含めて見積もっています。
移す日数(10日)
試しに1件やってみるところまでと定義した当サイトの見積もりです。全部を切り替えるまでの日数ではありません。切り替える判断は、2週間の並走のあとです。
移したあとに起きること
1件動いてからのほうが長く付き合います。在庫の数を数えて記録するで後から出てくる場面です。
人に残る仕事を誰も見なくなったとき
差異の原因調査を飛ばすと、読み取りの精度が場所によって変わり、信用できなくなる状態が誰にも気づかれずに続きます。省くなら、あとで気づく仕組みを別に作ってください。
思ったより減らなかったとき
確認と手直しの時間を数え忘れていることが多いです。出てきたものを直す時間まで含めて測り直してください。それでも減っていなければ、この作業は移さないほうがいいです。手で数えた記録を数か月分残して並べるので、戻れます。
渡す先の道具が変わったとき
手順そのものは変わりません。どこを任せてどこを人がやるかを決めてあれば、渡す先が変わるだけです。決めていない状態で道具を替えると、毎回ゼロから作り直すことになります。
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